オーストリアでモダンな銅工芸品を創りだしたことで知られるカール・オーボックとならび、現地ウィーンではその名を無視できない工房"Hagenauer"。1898年にCarl Hagenauerがスタートさせた工房で(1898-1956)、その工房を父とともに切り盛りした長男のKarl Hagenauerがこの世に送り出したオリジナリティあふれるブラスやブロンズ細工が、私達に強い印象を残しました。
代表作品は黒人をモチーフにした、まるで彫刻のようなオーナメントの数々。随分以前にこのホームページ上でも黒人男子のミニアチュアを紹介販売したことがありますが、今回はそれ以来の、アイテム紹介になります。

かるく楕円形に仕立てられたベース。一見すると陶磁器のようなラインをしていますが、こちらは鋳造技法で作られたブロンズ製で、持ち上げるとどっしりと重量感が伝わります。焼き付けで黒く、マットな表情に仕上げられた表面はハンマードされたような加工が見られます。作品集を見ると当時内側はピカピカに磨き上げられていたようですが、今回入荷したアイテムは経年により現在は赤みを帯びた茶色に変化し、緑青が浮かんでヴィンテージならではの味わいを醸しています。

底面に"MADE IN VIENNA AUSTRIA" "HAGENAURE WIEN"と"WHW"の工房のマークのスタンプが見られます。
高さ14.5cm
Karl Hagenauer miniature Vienna 161126