淡い桃色のグラデーションが心に静寂を呼びます、幻想的な佇まいの作品を再び紹介。
カイ・フランクがイッタラに在籍した46-48年の間、オブジェとしてのガラスを多くデザインしました。ヌータヤルヴィ社製のアイテムに比べ、少し入手困難なイッタラ・アイテムです。これもその中のひとつで、その名も"Näkinkenkä=貝殻"。
外側がクリアな被せ(きせ)ガラスで、とろみのある表情。
イッタラ在籍時の作品の中でもひときわオーガニックなモチーフのものです。

注ぎ口(？)のようにかたどられた口縁の近くに1か所、製作時にできた5ミリほどの突起が手に触りますが、ダメージではありません。
縁をぐるりと見回すと、光の当たる角度によって製作過程でできたガラスの色ムラやザラつきのようなものが見られますが、このガラス技法の特質とお考え下さい。
底面には経年相応の擦れ傷あり、トータルでコンディションの良いものです。
製作年1947-52年　クリスタル
裏面に"Kaj Franck Iittala"のカットサインあり。