エリック・ホグランが1956年に初めて発表したこの"Blå bubblor (青い泡)"シリーズには、 カーボランダム※Carborundum（＝炭化ケイ素）サンドを利用した効果により、ガラス内部にはまるで"霧"のようにも見える微細な泡と、ラメのような色調光沢が見られます。
従来の気泡表現に飽き足らず、またひと味違った技法と表現を発見してしまうとは...!「ガラスの形や色の素朴さを常に追求している」と自負していたエリック・ホグランらしい実験的な作品ではないでしょうか。
ブルーグレー系というシックな色調で展開されるこれらのグラスウェアで、ポピュラーなエリック・ホグラン作品とはまた別の、ガラスの魅力を堪能してください。

カラフルな色のシリーズにも、これと同じように口縁に折り返しのあるフォルムのものがあります。
ホグランの得意とするデザインではないでしょうか。円柱がゆったりしているので、微細な泡にも大小ある様子がよくみて取れます。

口元の表面に一箇所だけうっすらとザラついた部分がありますが、それ以外には目立つダメージはありません。
裏面の着地部分縁にできる使用感も経年相応。

"H881/935(語尾やや不明瞭)"のカットサインあり