とても薄く、波打つような形の「ライスポーセリン」のボウル。
白磁に"蛍手"の技法が施されたシリーズです。
フレイドル・チェルベリーがこちらを発表したのは1942年の事でした。
"蛍手"そのものは、12世紀頃のペルシア陶器や15世紀には中国の焼き物にも見られた伝統的な技法ですが、チェルベリーはそこに自身のアイデアを加え、形にするまで更に10年の構想を経たと言われています。
だからこそでしょう、クールな印象の白磁に、こんな柔らかな表情があったのか！と驚かされます。精緻さを感じつつもおおらかな形、そして手にすると分かる軽さと安定感のあるバランスは見事です。

底面にサインが施されています。
縁に黒い点状の色が見えますが、製造時のもの。
使用感も少なく、ダメージはありません。状態良好なヴィンテージコンディション。