ネイティブ・アメリカンのホピ族・ズニ族間で信仰されているカチナと呼ばれる聖霊たち。それらは人間が自然＝神に対して行なった一種の「交換儀礼」のシンボルとしてありました。しかし、ルート66号線というアメリカの東西を結ぶ大動脈ハイウェイができることで、カチナはある種の変貌を遂げることになります。特に戦後1950年代以降、アメリカ国内での好景気にともない、ネイティヴ・アメリカンたちが作ったトレイルに沿ってできたルート66号線を通って、たくさんの人々が旅行を通して、その沿線にあるニューメキシコやアリゾナ州で”スーベニア＝お土産”としての”カチナ”を発見しました。そんなカチナの大衆化は、ネイティブな人々のへの関心を呼び起こすきっかけになったのかもしれません。
こちらは、アリゾナ州生まれのホピ族で、ネイティヴ・アメリカンのカルチャーに特化したHeard Museumに記録されているLeroy Pooley(1955-2021)による作品です。製作年は不明ですが1970年代前後と判断します。
羽根も残っており退色もなく、とても良いヴィンテージコンディションです。底には"Eagle by L.pooley"と書かれています。
高さおよそ16cm(羽根含む)。