タイ北部の伝統的な織物。
"パシン"と呼ばれる筒型のスカートの中でも特にこのメーチェム地方のそれは、裾のところに刺繍の施された織り「ティンジョック」があって、それは一日にたったの2、3センチしかできないもの。まさに、ゆるやかな時を刻んだ布地です。

家々で母から娘へと伝えられる大切なもので、その都度、身に付ける人の体形に合わせ、布がつぎ足されたりして、しっかりと使い込まれてゆきます。
ボーダーと刺繍、大胆なんだけどシックな色のコンビネーションはとてもモダン。
今回見つけてきた、古いメーチェムの"パシン"は、コットンのくったりとしてきた風合いといい、色落ち具合といい、長い時間を経た風合いがどれも格別なものです。

すっかりと使い込まれて、裾の赤色はやわらかな桃色になっています。メーチェムのパシン。古いものです。上部の白いコットン生地は新しくつけられたもの、中央部分のストライプ生地はほどよく柔らかく、スカートとして着用するのにも心地よさそう。
ユニークな方法で布を足したり引いたりした模様はワン・アンド・オンリー！
裾部分に小さな穴があったり、使用感はありますが経年相応。コレクタブルなテキスタイルです。
※参考画像は、パシンにまつわる書籍の表紙。現地の女性が実際に愛用するその様子、さすが、きわめています。
71×106cm
メーチェム vintage オールド パシン テキスタイル 刺し子 刺繍 チェンマイ カレン 170531