「泡」を意味する"Bollicine(ボリッチーネ) "技法の結晶ともいえるこの作品は、片手で持つのがやっとなほどズッシリとしています。”Submerged(沈没)”というシリーズ名どおり、材料にたっぷりと含まれた空気を微細な泡として封印し、それを幾重にも重ねた様はまさに圧巻。外側のクリアーなガラスの下に施された螺旋状の金箔も、ムラノガラスの秘術のひとつ。そんな技法を使いながらも、けっして華美に走らず、あくまでマッシヴに存在しているところがすごい。1934から36年の間に製作されたものだと思われます。外側のクリアー部に一箇所2mmほどの小さな、おそらく制作上のバブル破裂跡が残っていますが（2番めの写真。二つの白い小さな点の向かって右側です）、他はとても良いヴィンテージ・コンディションです。4列のアシッド・サインがあります。

直径 14cm高さ7.5cm
180422 180408 Sommerso a Bollicine bowl