彫刻家アントニオ・ヴィターリがデザインした紐をひっぱって動かす玩具、プルトーイ。
使い手のことを一番に考えたものづくりを生涯忘れなかったヴィターリは、より良いものへと変えていくことを恐れなかった人。同じように見えても、作られた年代で違うフォームを描くのはそのためです。

子どもの遊び道具という役目をしっかり果たした馬のプルトーイ。首に巻かれていたタグは残っていませんが、チューリッヒ郊外に構えた工房で1944-1955年の間に製作されたものと思われます。
経年以上の小キズや色の剥がれた箇所に、持ち主の愛着を感じずにはいられません。

小さな汚れ跡があり、胴に1カ所穴が開いています。
車輪に亀裂が見られます。動作に支障はありませんが、ご留意ください。