いわゆるマッチスリ(兼 マッチ棒立て)。以前このユニークかつ実用的なこのアイテムを知ったのは、「フランス」からではなく「アメリカ」出発。
アレキサンダー・ジラルドが1960年代に内装やデザイン全般を手がけたレストラン「ラ・フォンダ・デル・ソル」のオリジナルグッズ"マッチ棒立て"を資料で見た時。鮮やかで粋な配色と形にノックアウトされたのでした。
これらはヨーロッパのカフェやレストランで、古くから慣れ親しまれていたアイテム。その後、注意深くジラルドの自邸写真や資料を眺めると、これらマッチスリをコレクションしていた痕跡が見られます。

彼のアンテナにも引っかかった、ユニークで魅力的なアイテムを久しぶりにフランス買付けで発見。フランスのカフェで庶民にアペリティフとしてお馴染みの「デュボネ」の、アドバタイジング・アイテムでもあります。
いかにもフランスらしいアイテムで、デスクまわりにちょんと置くと、現行品にはない空気を持つ逸品。
1940〜1950年代頃のものらしく、裏面にパリの工房スタンプがあります。マッチスリ部分は薄いピンク色、すでに褪せかけた様子がまた良い風合い。
マッチ入れの内部には黒く変色した様子とキズや使用感が見られますが、ひどいクラックといったダメージ類はなし、トータルには経年相応の状態良好なヴィンテージ。


Vintage pyrogene　French match striker FRANC 200321