Herman Theodoor Jan Anthoin Busquet / (1914 – 1977)は、オランダにおけるモダンな照明を数多く手掛けたデザイナー。日本ではあまり知られていないのですが、デ・ステイルやバウハウスのスピリットを生かした、機能とデザインを兼ね備えたランプを生み出しました。また彼は、Hala Zeistという戦後のオランダで初となる照明器具会社を設立、経営者でもあったようで、様々なランプをデザインしたダッチ・デザインの重要人物でもあったわけです。

そんな彼の代表作がこの”ピノキオ・ランプ”。登場したのは1956年で、コンパクトでキュートなデザインでシェードの多角度調節も簡単ということもあり、類似したテーブルランプが多く作られました。アルミ素材のため軽量で、壁にもかけてウォールランプも兼ねているため、きっとオランダの狭小な住宅事情でも活躍したのでしょうね。
星型のパンチングがポップでキュートかつ淡いグレイがシック印象も与えてくれるヴァージョンです。
シェードの可動域がとても広く、支柱を軸にぐるりと後ろにまで回転します(最大に上向きにした状態はページ上から3枚目画像)。また、黒いベース部分も可動、角度調整も可能。ベースは一部に塗装落ちがややあるもののトータルには綺麗なもの。同じくシェード表面も状態良好です。
シェード内部には製造時のうっすらとした塗装ムラと小キズはありますがきれいな状態。ソケットを固定したネジに"HALA ZEIST"の刻印があります。
トータルに状態良好なヴィンテージ。
コンセントはヨーロッパ仕様のままです。使用時にはコンセント・変換プラグ"Aタイプ"をご準備ください。