黒釉といっても、その色合いには微妙な違いがあります。こちら、ちょっとお銚子を想わせるフォルムの作品は、わずかにブラウンがかった仕上がり。中国の宋王朝の焼き物を愛していたスタルハネの釉薬へのこだわりが伺える、見事な出来栄えです。「熱燗でいっぱい」も一興ですが、ぼくには出来ません...。ふくよかでシンプルなフォルムバランスが絶妙、彼の探究心が垣間見れる逸品です。
ところどころ、釉薬のポップが見られます。また、底面サインの中心に表面が剥離した箇所が見られますが、トータルなコンディションは非常に良いものと判断します。

※サインはRorstrandの"R"、３つの王冠、"SWEDEN"、Carl-Harrry Stalhaneの"CHS"職人の"SDS"