<ムラノガラス>のテクニックを使ったカイ・フランクの1953年、ヌータヤルヴィの作品です。
タテに緩やかなカーブを描く気泡と、ヨコに緩やかなスパイラルで下降してゆく"Filigree"と呼ばれるガーゼ状の模様が素晴らしい効果を生み出しています。

1950年カイ・フランクは、グンネル・ニューマン亡き後のデザイナーとしてヌータヤルヴィに招かれました。そして工房にいた二人のイタリア人が持つムラノガラスの秘技を得て、このような作品を生み出すことが可能になったといいます。「ガラス作品」って、色んな歴史やストーリーに満ちたクラフトの世界なんだと想像しながら、このボウルを手にとってみると、ズッシリした重みを感じます。

内外の底にすり傷が見られます、肌に浅いキズが幾つか見られますが、どれも風合いを損なうものではありません。コンディション良好。
薄く判別が難しいものの、底面カットサインが確認できます。