ピエール・ガーリッシュは第二次大戦後のフランスで「プレファクト」と呼ばれる金属チューブと木材を使って、テーブル、椅子、モジュール式収納ユニットなど、住居内のさまざまな部屋の家具を作成しました。このエレガントなテーブルもその一つ。多目的で使いやすく、同時代にイームズが発表したLTRにも通じる世界観を持っています。
一本のメタルロッドを曲げ、メラミン加工をした耐熱天板にビス止めするという斬新なスタイルが、戦後復興期の新しいニーズにマッチしたわけですが、そのシンプルな佇まいは今でも新鮮です。
黒塗装されたメタルロッドの脚には、塗装が損なわれた箇所や薄くサビが見られる等の経年変化が見られますが、トータルにはコンディション良いレベルと考えます。
きれいにリ・フィニッシュされていると思われる天板は、若干の小キズ(側面)や鋭角に仕上げられた四隅に若干のダメージがありますが、状態良好。