ヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルト(1900-1990)の美しいミラー・ランプ。
ヴァーゲンフェルトは、ヴァイマルの初期バウハウスで学んだ後、1925年「ドイツ工作連盟」に加わり、W.グロピウスやB.タウトを通じてインダストリアルデザインに目覚めたと思われます。そんな彼が生み出したランプは、バスルームのミラーサイド用としてはもちろん様々なシーンでお使いいただけます。そう、実用性とオーガニック性が融合した稀有なデザイン、”使える”パーマネント・デザインなのです。ただし古いものです、取り扱いにはお気を付け下さい。

こちらの照明は1958年のデザインされたモデルナンバー6067。ベースは陶器、カヴァーはオパリン・ガラスで柔らかな光が楽しめます。彼が1955-1970年まで照明デザインを手がけたドイツのLindner社より販売されました。こちらの陶器にはいくつかのカラーバリエーションが作られましたが、今回入荷したこちらのアイテムは通称"リンドナー・グレイ"と呼ばれるアースグレーで、特に玄関などのエクステリアに好んで用いられました。

ソケットのスクリュー部にクラック、またスクリューを分解したパーツにその破片が嵌りこんでいます(画像10,11枚目)が、着脱の際のグラつきなどなく、問題なく使用いただけるコンディションです。他、ゴム製のパッキングも経年による硬化は見られるものの、今回ご紹介するアイテムはヴィンテージながらほぼ未使用に近いもの。トータルで状態の良いものと判断します。