女性陶芸家マリアンヌ・スタルク（1931-2007）が1950年代に手がけた"Negro"シリーズのベース。フォークアートを感じさせる力強いグラフィック装飾のハンドメイドで、デンマークのミッドセンチュリー期の作品です。ブラックの陶土に光沢のあるホワイトの釉薬を施し、その後手彫りで造形を施しています。優美なフォルムに手彫りのグラフィックラインが生きた、スグラフィット技法がモダンです。
ドイツ生まれの彼女は1880年代にデンマークのボーンホルム島で設立されたMichael Andersen & Sons窯に1955年ディレクターに就任し、1993年の工場閉鎖まで在籍し、多くの代表的なシリーズをデザインしました。左右対称の図柄ながら、非対称のフォルムは持ち重みがあり、アフリカやアイヌや、イヌイットの人々の作風に通じる生命力にあふれています。
とても良いヴィンテージ・コンディションです。