盛永省治/スカルプチャー

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久しぶりに訪れたアトリエ兼ショップで、盛永省治さんは変わらない笑顔で迎えてくれました。ウッドターナーという聞きなれないネーミングが知られるようになったのは、彼の仕事ぶりを通してだったかもしれません。木の塊から生み出された作品は、それまでになかった新鮮な驚きを与えてくれました。そして今、彼はあらたな表現に挑戦しています。
こちらは、ここ2,3年をかけて盛永さんが取り組んでいる彫刻作品のひとつ。力強い造形に一目惚れしたので、つい「ハンス・アルプ好きなんですか」と聞いてしまったら、ニコッと笑ってくれました。言わずもがなだったようです。
さて、このブラック・ウォールナット特有の艶のある美しい濃い褐色をした丸彫の作品ですが、特徴は「正面がない」ということです。見る視点によって、様々な変化をするのです。例えば「苦しげな人の顔」に見え、違う角度では「できそこないのドーナツ」に見えたりと「常に変容を続ける形」であることに違いありません。深く穿たれた穴は、時間とも空間とも言えるし、あるいは「自由そのもの」といってもいいのかもしれません。
つまり、なんともユニークな作品なのです。

Size
H275mm

From
Japan

Shoji Morinaga Crate