アーティストには自然への接近から、作品を生み出す人がいるものです。特にフィンランドのデザイナーには、自然に対する自分なりの眼差しを持った人がたくさんいます。オイヴァ・トイッカもその一人。有名な鳥のシリーズは言わずもがなですが、この"Mansikkapaikka(いちご畑)"と呼ばれるガラスベースの作品群も例外ではありません。
例えばこのベース。何だかかぼちゃに見えませんか。日本のかぼちゃとは違うけど、こんな不定形をしたかぼちゃもアリ。口の先っぽが千切られたように不揃いなのは、同じものは一個もない自然界の摂理かも。それにしても、オイヴァさんの手にかかると、摂理をキュートでポップにシンプリファイしてしまうところがすごい、というかお茶目なのです。

1984年から87年にかけての3年間のみ、様々な色やサイズで製作されたもの中で、こちらは大きいサイズになります。特記するダメージはなく、コンディションもとてもよいものです。
底面カットサイン"Oiva Toikka Nuutajarvi"