"Hare's Fur Glazes=野うさぎの毛"と称される釉薬表現を用いたPalshusの磁器は、PerとAnneliseという夫婦ふたりの協働で実現しました。彼らの作品に初めて出会ったのはorganを始めてすぐの頃。コペンハーゲンのアンティック屋で一目惚れだったことを思い出します。
「日本っぽいけど、決定的に何か違う！」という疑問こそが動機だったのです。そしてその疑問は改めてご紹介することになった今も謎のままなのですが...。
まずは珍しいピッチャーです。下に向かってごく緩やかにテーパードしてゆくボディ、4本の指がすっぽりと収まるハンドル、上辺から注ぎ口へのグラデーションと自然の流れに任せた形成技巧など、クールとしか言いようがありませんが、反面、紺色なのにHare's Fur Glazesを得て、とても柔らかな表情を見せています。
1950年代トータルに状態の良いスタジオピースです。