こちらはタピオ・ヴィルカラの作品群の中でも、その美しさとレアなことで知られるコーヒーサービス・セット。1959年、第二次世界大戦後に初めて実現した短中距離ジェット旅客機”Caravelle(カラベル)”を就航させたフィンエアのビジネスクラスの為にデザインされました。
”Caravelle”はフランスで作られたとても美しい飛行機です。そればかりか、尾翼付近の胴体後部に双発を配置する革新的な方式を初採用した独創的なもので、その後の旅客機に多大な技術思想的影響を与えたと言われています。つまり、ようやく訪れた新しい時代を象徴する飛行機だったのです。
タピオはそれを、それまでになかったコーヒーカップの取手部分のデザインで表しています。尾翼を後ろから見た姿を、この斬新な取っ手の形に見立てているのです。手に取ってみると安定感があります。素材も開発されたばかりのメラミン。保温性が高く、温かいものが冷めにくくなっています。 耐熱温度も一般的に120度で、熱い飲み物やスープを入れるのも大丈夫。まさに時代の要請に応えた作品だったのです。
今回は、コーヒーカップ＆ソーサー、スープボウル、デザート皿の3点セットでのご提供です。いずれも使用感が少なく裏面にサインがあります。