木のぬくもりを感じるプロダクトで人気の高い「アーリッカ」は、いかにも「木の国」フィンランドらしいメーカーです。創業者であるKaija Aarikka(1929-2014)は、現在のアアルト大学でテキスタイルを専攻、自作のドレスのボタンを探したが気に入らず、自分で見つけたローズウッドの木片を加工したことからキャリアをスタートしたと言われています。なんともフィンランドの女性アーティストらしいエピソードです。
このキャンドルホルダーは1970~80年代の作品で、アーリッカの特徴である丸く加工した材を使って、なんだかフューチャリスティックなフォルムを表現しています。
元々ヨーロッパのカソリック教会における燭台は装飾過多な金属製が主で、それを木製のミニマルで民衆的な姿に変えたところも、プロテスタントらしい発想なのかもしれません。各部分は分解できる構造になっているところもユニークです。
本来、ローソク受けとして上部に付いていたガラスの受け皿は紛失していますが、そのせいでよりシンプルなオブジェ感が漂っています。
経年した木目が美しい、コンディションも良好なヴィンテージです。




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