夫である建築家アルヴァ・アアルトとともに、数多くの設計やデザインを手がけたアイノ・アアルトが1932年にデザインし、現在も世界中で愛用されつづけるグラス・ウェア・シリーズの、ヴィンテージ。
現在(1995以降)は「アイノ・アアルト」シリーズとしてイッタラ社から販売されていますが、もともとは、石を投げ入れた水面に広がる水紋を意味する「bolgeblick (ボルゲブリック)」というシリーズ名で発表されました。素敵なオリジナルネームです。

今となっては定番とされているこのデザインが、当時いかにモダンで画期的なものだったことか。
まさに“押し型”で成型するグラス・プロダクトについて、考え抜かれた傑作。
1932年に本国で開催されたデザインコンペでの受賞を皮切りに、1936年のミラノ・トリエンナーレでは金賞を受賞しています。

ヴィンテージのクリアガラスは、手に伝わるガラスの質感・かたちが、現行品とはひと味ふた味も違うこと当然。肉厚なガラスには小さな擦りキズやカケが否めないのも事実。
ただ、それにより他にはない「迫力」を放っています。

形状からエッジの欠けが、蓋の縁や本体との噛み合う箇所、また底面などの全体的に見られます。蓋もすでに無くなっていますが、資料製の高い貴重なアイテムです。


Aino Aalto bolgeblick vintage ボルゲブリック 北欧 ガラス 190831