ヴィンテージ・デザインの世界とは、過去の埋もれたものを「再評価」する世界でもあります。その中には、デザイナーが判然としないものも多く眠っています。このスツールもその一つ。今の所、デンマークのHirtshalsという工房で1970年代に作られたらしいことだけが分かっています。Rainer Daumillerが手がけたという説もありますが、確証はないのです。にもかかわらず、この開放的で自信に満ちた佇まいは非凡というしかありません。
材はパイン。この節だらけのフツーの木材が持っている魅力に気付かされたのは、シャルロット・ペリアンのおかげです。それにしても、素朴さと洗練さを一気に解決した寛大なフォルムには、ペリアンも嫉妬したかも？です。
経年によるパイン材特有の変化はまさにワンアンドオンリー。

全体に小傷は見られますが、構造にも問題がなく、これからも長く楽しんでいただけるコンディションです。
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