1938年、ドイツ北部に生まれたPeer Clahsen(ペア・クラーセン)は、Naef社の知育玩具を象徴する「キュービックス」や「セラ」を生み出した、いわば看板デザイナーです。その美しい形をした抽象的な作品は、モダンデザインとしても高い評価を得ています。
クラーセンはフランス語の"Object"と"Jeux(玩具)"を掛け合わせた"Objeux"という造語を生み出しました。これは「「遊んで良し、見て良し」という彼のデザイン概念を表したと同時に、Naef社のEDU-TOY(知育玩具)への哲学を表しています。

クラーセンが「立方体」にこだわるのは幼い頃に「サイコロ」が転がる様子を眺めていたことと無関係ではないようです。子供にかかれば、全てのものは玩具になるのでしょうか。
こちらは、クラーセンの最も有名な作品で、その名もズバリ「立方体」。発売は1968年で、この作品はNaefの玩具の基本ともいえるイメージを決定することになります。10個のパーツを対角線方向に積み上げることができるという発想は革命的なものでした。それは立方体（フォルム）から様々な解釈を引き出すということ。まさにクリエイティブな玩具といえます。

80年代初期の箱とインストラクション付きで、現行とは違うスイス製でカエデ材仕様、使用感なしのヴィンテージです。