Niko Kralj (ニコ・クラリ)は、1960年代に「東欧のモダニズム」を体現した知られざるデザイナー。アメリカや隣国イタリア、そして北欧など当時の世界的なデザインの趨勢を学びながら、バルカン半島の歴史や文化のモザイク模様を感じさせる独自のスタイルを確立しました。
その現れのひとつがこのアームチェア。バーチ材のプライウッドを２枚ジョイントするとは、なんと大胆なこと！またそのジョイント金具の形状の不思議なこと！一方で、アームレストの位置の正確なこと。何より、体にジャストフィットする座り心地は特筆！
堅牢で汎用性が高く、デスクや食卓はもちろん、単体でもハイブリッドな美しさを楽しめます。
製作は1960年代、Stol Kamniというユーゴスラヴィアを代表した家具メーカーで構造に問題はありません。バーチ素材の座面後部に経年によるプライウッドの小さな欠けが見られますが、場所的にも拡大する恐れは少ないと判断します。

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