羽ペン・ガラスペンや万年筆といった筆記具用のインクボトル。
蓋はありませんが、首の内側が磨りガラス状になっているので、昔の薬品瓶のように蓋もガラスで作られていたのでしょう。
フィンランドで見つけたものですが、詳細は不明の、いわゆる古道具です。

とはいえこの素直な形の良さたるや！オブジェとしてそのまま置いても良し、背の低いフラワーベースとしても良いのは間違いありません。
内部は中心に向かってボウル状になっており、液が減った時にボトルを傾けることなく使い切れるような工夫も見られ、実際ペン先が当たったのだろう微細な擦り傷が見られるのも道具としての役割を全うしている証拠として気持ちのいいもの。

そういう"良心"と呼べるようなデザインが、有名無名問わずこの世に生み出される多くのプロダクトに存在するというのは、とても心強いことだと思うのです。

切りっぱなしのような口のエッジは指先でなぞると若干ギザギザしていたり、磨り面にインクの名残が見られたりと使用感があるものの、コンディションは良好。