カール・オーボックの作品は”フェティッシュ”なのです。「使ってもいいけれど、置いて愛でる」とでも言いましょうか。例えばこのパイプ置きです。
ちょっと魚みたいな形をしていますが、パイプをくゆらせていた紳士の道楽、いや趣味的道具だったわけです。吸いさし、もしくは吸い終わったお気に入りのパイプをここに置いてあげて、なんとなく「悦に入って」眺めてみる。いやはや、ダンディではありませんか。

製作は1950年代でしょうか。オーボックの工房の作品。風味を増した真鍮がとてもいいパティーナを醸しています。




Carl Auböck カール・オーボック Brass Vintage