こちらはティモ・サルパネヴァが1965年に発表した”Novitas”とネーミングされた花器。Novitasを調べてみると、ラテン語で「創造的」、「独創的」とのこと。ちょっとエットーレ・ソットサスの陶器のオブジェとの相関性を感じます。たしかに、この花器のかたちは、ソットサスの代表作”トーテム”に類似しているのです。

ふたりにはモダニズムを革新しようとした共通の側面を感じます。ティモ・サルパネヴァはインダストリアル・デザイナーとして出発しましたが、同時に画家でありグラフィック・デザイナーでもありました。彼は新しい”創造的”なセンスの持ち主だったのです。
かたや、エットーレ・ソットサスはデザイン集団＜メンフィス＞を主導し、プロダクトからポップなオブジェまで、常に話題を提供した人。”独創的”という言葉がピッタリです。
つまり二人は「モダニズム」へ新しい息吹を吹き込んだアーティストだったのかもしれません。

裏面にTSというカットサインが確認できます。
目立つダメージもなく、状態良好なヴィンテージです。




Timo Sarpaneva ティモ・サルパネヴァ Art object "Devil's fist"