「A Style of 何々」とは「何々のスタイルで」という意味。このボウルの場合は躊躇なくカール・オーボックのスタイルと呼んでみたい。悪い意味ではなく、です。

確かにオーボックの作品に、これに類似した形状のフルーツボウルがあります。使い方は、真ん中の穴に球体のコルクを装填し、そこにフルーツフォークを何本か刺し、それを使って盛り付けた果物をいただくという”ウインナー・スタイル”。ウッドターニングの腕前も立派なものです。真ん中のコルクこそありませんが、形状がとてもユニークなので、どんな使い方をしようかと、妄想が膨らみます。

蛇足ですが、オーボックの作品は４世代の長きに渡っていて、その作品数も多く、一つのデザインに数種の別ヴァージョンが存在していたりと、全てが明らかになってはいません。このボウルも、そんな別ヴァージョンかも、と思いたくなるのも人情というもの。「違うけど違わないもの」としてお楽しみください。

裏面にシミがありますが、とても良いコンディションです。



カール・オーボック