ヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルドのガラス作品の中で、彼のスタイルを端的に表すのがこのハート・ベース(Herzvasen)。淡いペイルグレーをした端正なベースは1935年に発表された作品です。

ドイツのヴァイスヴァッサ(Weisswasser)地方にある老舗ガラスメーカー"VLG"で製作された作品は、後のWMF社での類似のベースに比べると形状も異なり、とても数が少ないものでもあります。

サイズは、一番大きなもので高さ30cm、次が20cm、そして12cm、7cmと四つのヴァリエーションが準備されていたところから見て、ヴァーゲンフェルドがこのアイテムへ込めた意気込みを感じます。
こちらは、一番小さなサイズになるのですが、おそらく花を生けるには小さすぎたのでしょうかレアなのです。手吹で生まれた「僕の小さなハート」としては、これくらいがピッタリかも。

風合いを損なわない微細なスクラッチは散見されますが、ダメージなどはありません。良好なヴィンテージコンディションです。