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ヨーゼフ・ヘーラー( Josef Höhler:1909-1964)はバウハウス時代を経た1940年代後半に、旧東ドイツに陶芸工房を設立し、中国南宋時代を思わせる東欧ミッドセンチュリーモダンな作品で注目を集め、1972年には美術陶器工房<KKF>として国有化された歴史を持っています。
こちらは<KKF>で1960年代に製作された花器。もともとは生活用具であった陶磁器を”花器”として使うようになったのは、仏教の儀式として仏前に花を供える文化(供花)が生まれた唐の時代ですが、南宋の時代には水墨画や詩を愛する文人たちの間で、花を器に挿して楽しむ習慣が広がり、美しい陶磁器が花器として重宝されるようになったのです。
一方、このヘーラーによる南宋時代の陶器を思わせるフォルムには、南宋的な青磁や白磁ではなく、あえて光沢がある深い緑色の釉薬を使うことで独自性を表現しています。高台の鋭角な形が独特です。
高台に微細な使用痕がみられますが、トータル的にはとても良いコンディション。<KKF>のスタンプと製造ナンバーが残っています。