こちらは1945年、ベルント・フリーベリがその才能を評価されてグスタフスベリ社に職を得たばかりのとても稀少な作品。
グスタフスベリ社には、ヴィルヘルム・コーゲとスティグ・リンドベリという傑出した陶器作家＆デザイナーが在籍していました。そこに工房を与えられたフリーベリは、二人の巨匠にはない独自の表現を試みたと思います。

この作品には、均整の取れたフォルムというより、バロック芸術のように、自由な曲線から生み出されるダイナミックさを感じることができます。まるで、後の作品に至るステップとして必要だった彼のパッションを見るようです。
少し重さを感じる本体の底面には、スタジオ・マークとともに、"B.F."という初期1947~49年にしか使われなかった印が見られるところも魅力です。

コンディションは良好ですが、首の周りに1箇所、胴にかけて2箇所、焼成時にできた痕跡があります。画像5、7枚目でご確認ください。



水差し