これが「パイプ置き」と言われて、即座に「そうですか」とうなずく人は多くはないでしょう。それよりも”ハイヒール”というシュールな現代アートとでも言った方が通りがいいかもしれません。
カール・オーボックの作品は「使ってもいいが、置いておくだけをオススメします」とでも言いたげなものがほとんどです。それがいいんです。そのほうが自由で面白いし、フェティッシュなのです。
カール・オーボック2世は第一期のバウハウスのまさに自由な環境でその才能を開花しました。学長だったヴァルター・グロピウスは、自身の机の上にオーボックの真鍮のオブジェをいくつか置いていたというエピソード残っています。

こちらはパリの皮革製品で有名な＜Longchamp＞とのコラボ作品。使いやすさを考え、元来は革の分厚い台座に固定されていたもの。そのため底面にビス留めの跡が残っています。でも、単体の方が意味深で断然いいと思いませんか。

使用感の少ないコンディションです。




Carl Auböck カール・オーボック Brass Vintage