ジャパニーズ・モダンを代表するデザイナーとして知られる剣持勇。プライウッドの開発で可能になった三次元曲面を持ち、アルネ・ヤコブセンやチャールズ・イームズ、エーロ・サーリネンにも負けない斬新な椅子を発表したのは1961年、製作は天童木工でした。その後廃盤、2002年から復刻されましたが、こちらはオリジナル。プライウッドにウレタンを圧着することでソフトな座り心地を確保、大きくカーブした肘掛けも飾りではなく役に立ちます。シートハイもやや低いため、リラックスできます。ニックネームが「カブトチェア」と呼ばれ愛され続ける所以、日本が産んだ傑作です。
黒いビニールレザーにはうっすらと経年相応の汚れがありますが、角度により見える程度。座面の端に一箇所だけ、目に付く古い裂けがありますが、ビニールレザーが厚く丈夫なため、今のところ大きく広がる気配はありません。
スチール製の脚には表面経年変化が見られます。構造的なダメージはないもの。

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