こちらは "Dollhouse(ドールハウス)"と呼ばれる子供たちが遊べるミニチュアシリーズの中の家具類のセットです。デザインはアントニオ・ヴィタリ。以前から紹介している世界的な知育玩具の巨匠です。
まず、かたちはもちろん細部のクオリティが素晴らしい。 そして食器棚のデザインやダイニングテーブルなどにはシャルロット・ペリアンにも通じるモダニズムを感じることができます。
そんな中でも子供用の”揺れるベッド”は秀逸です。このフォルムのままサイズアップしてプロダクトにしたいくらいです。加えて、ダイニングに付属する小さなカーペットや、ベッドに置かれた手作りの枕とクッションなど、親御さんの愛情を感じざるを得ないのです。
調べてみると、1944年にチューリッヒに工房＆shopを持った際、ヴィタリは家具も製作していました。そんな彼だから成し得た作品です。

この"Dollhouse(ドールハウス)"が発表されたのは1950年代で、全体が飴色に経年変化しています。小傷はありますが、丁寧に扱われていたようで、良いコンディションだと思います。
各々のアイテムには"VITALI"の焼きスタンプが見ることができます。