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クレーという画家は「形と色で遊び、線を散歩させる絵」を描いたと、ある人が言っていましたっけ。当たっている気がします。たしかに、特定の様式に縛られることなく、観るものに豊かな視覚的なインスピレーションを与えてくれる”並外れた才能の持ち主”だったんです。
スイス系ドイツ人のパウル・クレーは、主に抽象表現主義の画家として知られています。しかし幼い頃には弦楽器やピアノを弾き、妻もピアニストでした。将来は音楽家を目指したようですが聴覚から視覚へ、絵の方へ向かいました。
やがて1921年〜1931年には、ドイツのワイマールにあるバウハウス美術学校でマイスターを務め、ワシリー・カンディンスキーと親交を深め、キュビスムや未来派からの影響も受けつつ独自に"小さな芸術の家"を建てたのです。
こちらは1935年、バウハウスを離れた期間に制作された” Nach Regeln zu pflauzen =規則に従ってドスンと植える”と題された作品です。「原始的」な視覚的原型への関心と無意識の力を、植物、太陽、そして謎の黒点をドスンと表しています。
クレーは「芸術は目に見えるものを再現するのではなく、目に見えないものを見えるようにする」という信念を持っていました。
*最新のデジタル・アートプリントによる印刷は、原画に近い色と筆使いが復元されています。